先日購入した雑誌、株式会社geneさんより出版された「脳卒中リハにおける目標設定」を拝見しました
回復期病棟に所属している為、患者さんが退院して生活するにあたり、どんな生活を望んでいるのか/する必要があるのか、しっかり話しながらリハビリを進めていくように努めています
しかし、あくまで入院中に設定した目標であって、それが退院後の生活で達成されているのか分からないんですよね
患者さんと自分で設定した目標が適していたのか、またどのように修正していけばよいのか…
クライアント中心を意識をしていても、自分の価値観や考えを押し付けていないか…
正直、もやもやしていました
そこで、目標設定についてしっかり勉強したいと考え、この雑誌を拝見しました
内容としては、脳卒中以外の方にも利用できるものだと思います
意思決定におけるパターナリズムやインフォームド・コンセント、シェアードディシジョンメイキングの説明や比較はとても分かりやすい!
それぞれのモデルは優劣があるわけではなく、患者さんの状態を考え、適したモデルを用いていくことは、「なるほどなー」と思わず声がでました!笑
また、目標設定におけるピットフォールとして、セラピストの説明内容と患者さんの理解している内容が乖離している可能性が高いことも先行研究より示されており、今までの臨床・今現在の臨床をもう一度振り返る必要を感じさせるものでした
自分としては、患者さんと情報を共有しているつもりでしたが、まだまだ量・質ともに足りないのかな…
この雑誌には、OTはお馴染みのカナダ作業遂行測定(COMP)やADOC、ADOC for hand、完全に所見だった目標達成スケーリング(GAS)といった具体的な評価法も記載されており、実践にすぐに繋げられる内容だと感じました
中でも面白いと感じたのは、Assessment of Client´s Enablement(ACE)という評価!
visual analog scaleを用いており、上記評価で共有した目標設定のセラピストと患者さんのギャップを解消するためのもの
この手続きをしっかりと踏むことも重要だなー
ただ、目標設定はあくまで患者さんの生活をよりよくするために行うものだと考えており、クライアント中心の押し売りは良くないですね
他職種とも一緒に考えていければいいなー
今一度、本当に患者さんの生活をよりよくするために、しっかりと考えていきたいと思う内容でした!
繰り返し読んで勉強します!
日々の臨床で悩んでいる方は、必読の一冊と思います!